リーマンショックなど数々の金融・経済危機で信頼に傷がついたノーベル経済学賞。それでも意義があるとすれば何なのか。
12月9日(月)
大きく傷ついた「ノーベル経済学賞」の意義とは?
ノーベル経済学賞が暗示「日本は収奪的な社会か」
(河野 龍太郎 BNPパリバ証券チーフエコノミスト)
12月10日(火)
歴史を「実験室」として駆使する経済学の最前線
(岡崎 哲二 明治学院大学経済学部教授)
2024年のノーベル経済学賞は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授、MIT経営大学院のサイモン・ジョンソン教授、米シカゴ大学のジェイムズ・ロビンソン教授の3氏が受賞した。
彼らの研究は制度経済学の分野に属し、「経済的豊かさなど国家の繁栄がいかに社会制度によって影響を受けるか」を実証的に研究したことが評価された。
そこから導き出された1つの主張は「包摂的な社会制度は国家の繁栄に結びつくが、収奪的な社会制度はそうではない」というものだ。平たく言うと、民主主義は長期の経済発展にプラスの影響を与えるが、専制主義はそれより劣るということだ。
世界的な傾向として民主主義の後退が指摘されて久しい。一方で専制主義の中国がアメリカに追いつくほどの経済大国に発展するとともにロシアなどの専制主義国家が他国に戦争をしかけるなど、国際情勢は混乱している。
スウェーデン王立科学アカデミーのメッセージ
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