中国自動車市場で「外資系のシェア低下」止まらず 1000万台分の生産能力削減が必要との見方も

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縮小

中国市場における外資系メーカーの主力商品は、依然としてエンジン車だ。それが市場シェアの縮小と現地工場の稼働率低下を招いている。

外資系メーカーの中でも韓国車の不振が顕著で、市場シェアは1%台に落ち込んでいる(写真は現代自動車の中国合弁会社のウェブサイトより)

一部の外資系メーカーは、すでに生産能力の削減に動き出した。日産自動車は2024年6月、年間13万台の生産能力があった江蘇省常州市の合弁工場を閉鎖した。ホンダは8月、中国での生産能力を年間149万台から120万台に縮小すると決定。フォルクスワーゲンも江蘇省南京市の合弁工場の閉鎖を予定している。

製品戦略の見直し不可避

中国ブランド同士の熾烈な価格競争がもたらした利益率低下も、外資系メーカーの経営を圧迫している。UBSの鞏氏の試算によれば、外資系メーカーが2023年に中国市場で稼いだ純利益は前年比32%減少。2024年上半期(1~6月)には減少幅が前年同期比44%に拡大した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「外資系メーカーは中国市場向けの製品戦略を見直さなければならない。例えばよりニッチな分野に特化したり、(大衆車セグメントから撤退して)高級車セグメントに集中したりすることなどが考えられる」

鞏氏はそう指摘すると同時に、中国がEVシフトやクルマのスマート化で世界をリードしている現実をふまえて、外資系メーカーは(グローバル戦略における)中国事業の位置付けを変えるべきだと提言した。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は11月25日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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