野田聖子議員が「不出馬」に追い込まれた深層 7日夜の岸田派会合が勝負を決めた

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よって野田氏の目的は、総裁選に出馬することで存在感を示し、重要ポストを獲得してキャリアアップを図ることだったに違いない。さらに「女性のジェラシー」が野田氏を駆り立てたと言われている。「『ポスト安倍晋三』と言われる稲田氏に対するライバル意識は猛烈に強い。野田氏には『初の女性宰相候補』は自分だという自負がある」と関係者は語る。

そんな野田氏に、再選を目指す安倍首相サイドからの締め付けは熾烈を極めた。「郵政民営化選挙で自民党を離れた野田氏を復党させたのは他でもない安倍首相。その恩義を忘れて反旗を翻すとはもっての他だ」と流布する一方で、「総裁選を行うと、参院での安保関連法案の審議が止まってしまう」と党内の危機感を煽りたてた。

推薦人候補者は切り崩しにあっていた

だが同法案は14日から「60日ルール」の適用が可能になる上、民主党などは審議拒否を否定。野田氏も安保関連法案に反対しているわけではなく、党を割ることもない。根拠に乏しい懸念にも関わらず、まことしやかに流された。

そして安倍首相サイドは、野田氏を支持すると見られる議員をひとりひとり潰していった。9月1日に開かれた野田氏のパーティーで「私は野田さんの一の子分です」といち早く野田氏支持を表明した石井みどり参院議員は、派閥の説得により推薦人になることを断念させられた。その他にも、野田氏を支持しそうな議員には、「切り崩し」が行われている。野田氏の「後見人」である古賀氏が名誉会長を務める宏池会(岸田派)も例外ではなかった。

9月2日に都内のホテルに古賀氏を囲んで当選1、2回の議員12名が集まった。名目は「暑気払い」となっているが、目的はもちろん総裁選に向けての話し合いだ。そして古賀氏の指示の下、彼らは巧妙な情報戦を展開する。「推薦人の数は足りているので、選挙で『野田聖子』と書いてくれればいい」。余裕を見せることで、逆に人を集めるやり方だ。当時、野田氏の推薦人の数は10名余りと言われたが、それはこの時の会合の参加者の数が基準となっていると思われる。

さらに野田氏には尾辻秀久元厚労相という助っ人が現れた。尾辻氏は1日のパーティーに参加したが、この時は野田氏への支持を具体的に表明せず、「頑張ってほしい」と述べただけだが、「総裁選は行うべきだ」と4日に野田氏への支持を表明。この有力支援者の出現で、野田氏側は勢いづいて見えた。すでに7つの派閥は安倍首相の支持を表明していたため、野田氏は無派閥の議員にターゲットを絞った。そして6日、野田氏は尾辻氏に「推薦人が18人集まった」と報告している。

しかし7日には情勢は激変する。安倍内閣の外相を務める岸田文雄宏池会会長がその日の夜、派閥の会合を開いたのだ。同じ時間に古賀氏も若手議員を招集していたが、岸田氏の「拘束」は深夜まで及んだため、古賀氏の会合には人が集まらず、とうとう開かれることはなかった。数日前には野田氏サイドとして動いていた当選1、2回のメンバーも、その多くは岸田氏に従った。

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