なぜイリイン氏(ロシア共産党第2書記)はソ連時代のアイスクリームの種類について聞くのだろうか。筆者は不思議に思いつつこう答えた。
──カップに入ったアイスクリーム、棒に付いたバニラアイスと、同じく棒に付いたチョコレートコーティングをしたバニラアイスの3種類が基本でした。コーンに入ったものやキャラメルコーティングをしたものもあったように記憶していますが、2〜3回しか食べたことがありません。
「そう、3種類が基本だった。あなたはどのアイスクリームが好きだったか」
──「エスキモー」と呼ばれていた、チョコレートコーティングのアイスクリームです。
「私もそうだ。私が子どもの頃は、チョコレートがなかなか手に入らなかったので、エスキモーのチョコレート部分を味わいながら食べた」
──最近は、エスキモーを見かけなくなり、残念です。
「ソ連の食品加工業は崩壊しかけている。アイスクリームだけではない。チョコレートもキャンディーもビスケットも、国産品をほとんど見かけなくなった。ところで今、モスクワで人気があるのがロシアホテルの1階にある『サーティワン・アイスクリーム』だ」
──確かにそうです。外貨店なのにいつも行列ができています。
「アイスクリームを2つ重ねると900種類以上の味を楽しむことができる」
──そうですね。
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