既婚の方の場合は、長期休暇の度に、遠く離れた実家に帰省することを義務のようにしている人もいます。また、ここぞとばかり張り切って旅行を計画するという人もいます。ところが、パートナーや子どもにとっては、その張り切りぶりが返って迷惑であることもあるのです。
「わざわざこんなところに来たくなかった」「こんな場所で食事はしたくなかった」「長期休暇の度に義理の親の相手をするのが、正直つらい」というような不満を抱いている家族は多いのです。
一方、頑張って計画している側からすると、期待通りに喜ばない家族を見て、「こんなに頑張っているのに!」と腹を立てることになります。すると、無理なスケジュールや独りよがりの家族サービスこそが周りのストレスの原因になっているのに、それになかなか気づきません。
家の中でだらだらと過ごす危険
一方で、長期休暇はほとんどを家で過ごし、混み合う外には出かけないという人もいます。日頃疲れている心身を休めるには、ゆっくり家で過ごすことは確かにプラスの面もありますが、長い時間を狭い家の中で一緒に過ごすことによって、家族のイライラがマックスになることは珍しくありません。
昼頃までゴロゴロと家で寝ている夫の姿を見て、妻の機嫌が悪くなったり、本人自身も日頃は目につかなかった家族の言動が気になり、小言を言いだしたことから壮絶な家族喧嘩に発展することもあります。家族同士、日頃は目をつぶっていたものが急に気になりだし、しまいには、堪忍袋の緒が切れるといった状態を作り出すことになります。
そうならないためには、独りよがりで考えた休日の過ごし方ではなく、家族全員が一緒に楽しめるような「思いやり」を持ち、「歩み寄り」を実践することが大切かもしれません。
まずは、休暇の予定を立てる前に、それぞれの意向を確かめる、そして、すり合わせのできる範囲内での計画を立ててみることも必要です。予定や計画を立てること自体を、家族で考える楽しいプロセスにできたらいいですよね。サプライズは、基本的にナシ!としてください。想定内のほうが、人は安心して楽しめるものなのです。
長期休暇の度に実家に帰省するようにしている人は、今年のシルバーウィークは実家の家族とは電話やウェブカメラで話をするなどしてみるのもよいかもしれません。また、世間の華やかな情報にあおられて、無理して出かけたりしない勇気を持つことも必要です。
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