戦わない「おジャ魔女どれみ」に大人も共感する訳 人としての成長、大人との関わり方等を学べる
自分にとって都合が良い魔法は使えず、人の気持ちを変える魔法、病気や怪我を治す魔法、人を生き返らせる魔法はタブーとされている。
一方で、全シリーズを通してどれみたちは、マジョリカとともに「MAHO堂」(マキハタヤマリカの魔法堂を、MAHO堂として新装オープン)というお店を営む。
魔法のグッズ屋、お花屋、お菓子屋、雑貨屋と、シリーズごとに内容は異なるが、お店での売上は魔法を使用する際に必要な「魔法玉」と引き換えにされる。どれみたちはお店を営むことに精を出さなければならないのだ。
このように簡単に魔力を得られることができないのも、『おジャ魔女どれみ』の見どころだろう。
「MAHO堂」にある商品は、どれみたちが一生懸命に手がけたもの。魔法で商品を作るのではなく、ここで使われる魔法は「気持ちを込める」といった、心のサポートのようなものだ。
そして、魔女見習いとしてお店を営みつつ、魔女になるためには試験を受ける必要がある。それは魔法の力だけでは、クリアできない試験内容だ。どんなに要領よくこなしても、試験内容に沿ったものでないと合格できない。
『おジャ魔女どれみ』は作品を通して、私たち自身も学ぶところが非常に多い作品なのだ。
どれみたちが子育てに奮闘する回も
『おジャ魔女どれみ』の各シリーズでは、大人でも深く考えさせられるようなエピソードが展開されている。
例えば、第2シリーズでは、どれみたちが魔女界で産まれた赤ちゃん(ハナちゃん)を育てることに奮闘する。
魔女が生まれるところに居合わせたどれみたちは、魔女界の掟により、1年間ハナちゃんを育てることになった。もちろん、小学生が赤ちゃんを育てるのは難しい。オムツを替えることから、哺乳瓶の扱いなど、どれみたちがわからないことは、周りの大人たちがしっかりサポートして教えていく。
サポートする大人は、どれみのお母さんだったり、魔女界の魔女だったりとさまざまだが、周りの大人たちから「育児」を学び、ハナちゃんを育てることにより、どれみたちも愛情を学んで、成長していくストーリーになっているのだ。
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