「持論を現実に」信仰という石破首相が持つ力 著名な宗教家だった曾祖父から受け継いだDNA
佐藤氏が早くからトランプ氏の時に独断的に見える思考や行動の背後に、カルヴァン派の発想があると指摘してきた。
佐藤氏は2017年1月、都内で行われた新党大地主催の月例定例会で、次のようにも語っていた。
「カルヴァン派の場合、神によって選ばれる人は生まれる前にあらかじめ定められている、と考える。本人の努力は一切関係ない」
「そうすると、試練にすごく強くなる。どんなにひどいことに遭っても、負けない。どうしてか。神様が与えた試練なので、最後に勝利すると決まっていると考える。そして、問題はどういう勝利の仕方なのか、と考える」
そして、トランプ氏については「自分は神様に選ばれたときっと思っている」と当時分析していた。
持論を現実のものにできるか
佐藤氏は雑誌『プレジデント』2020年7月17日号の寄稿の中で、「トランプ米大統領の信仰する長老派の特徴は、打たれ強いこと。その代わり、負けを認めず、反省しません。新型コロナウイルスや人種差別反対デモへのトランプ大統領の対応は、俺は間違えていない。だからやり方を変えないという態度です。強い信念はカルヴァン派の思考の特徴ですが、そのマイナスの面が出ていることを感じます」と指摘していた。
佐藤氏は10月2日の講演で「石破さんとトランプは(パソコンの)OS(基本ソフト)が一緒」といい、トランプ氏が11月の大統領選で再当選すれば「意外と波長が合うと思う。同じような考えをしているから」と予想している。
石破氏は自民党総裁選に勝利後、それまでの慎重姿勢から一転し、衆議院のスピード解散を決断したことで、野党から「ルール違反だ」「ブレている」と批判を浴びた。
しかし衆院選挙後、自公政権が続くとなれば、自らの強い信念に基づき、持論の日米地位協定改定でもアジア版NATO構想でも本格的に推し進めようとするのではないか。
なぜなら、きっとそれが政治に感動を起こすとともに、自らに与えられた使命であり、神様のお役に立てることだと信じているだろうから。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら