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イスラエルの「最も危険な男」を誰が止めるのか 見捨てられないアメリカを無視するネタニヤフ首相

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まずイスラエルが置かれている今の状況についてネタニヤフ首相は、「ハマス、フーシ派、ヒズボラ、シリアとイラクのシーア派民兵を含む、より広範なイランのテロ枢軸に直面している」と語り、それらの脅威を取り除かなければならないと強調している。

また、イスラエルがかつて合意したパレスチナ国家との共存を目的とする「二国家解決案」については、「パレスチナ人がすべての権限を持つパレスチナ国家が仮に誕生しても、軍事面はイスラエルが実権を握る不完全国家しか認めるつもりはない」として、パレスチナ国家が誕生してもイスラエルによる軍事的支配は続けるとしている。

その理由は、「パレスチナの地から軍事的権限を放棄すれば、イランの代理組織が直ちに入ってきて、ハマスの奇襲のようなことが繰り返されるからだ」としている。

「二国家解決案」を否定し、軍事手段のみ

つまりネタニヤフ首相は、パレスチナ問題の最終的解決策として世界が期待している「二国家解決案」は、イランが影響力を持つ勢力が新たに生まれイスラエルを攻撃してくるため認めないというのである。そればかりかイスラエルの平和を実現するためには、イランの息のかかったすべての勢力を軍事的に倒すしかないと考えているのだ。

ネタニヤフ首相の頭には、かつてのイスラエルの首相が苦しみながらも挑戦した話し合いによる合意形成で平和的秩序を構築するという考えはまったくない。軍事的手段でしか平和は実現しないという極めて単純な発想で戦線を拡大しているのである。そして、それが同時に彼の権力維持の手段でもある。

昨年10月のハマスの奇襲はネタニヤフ首相にとっては屈辱的なことであったが、責任を取って辞任するのではなく、この危機を逆に生かして戦時内閣を作り、ガザ侵攻に踏み切った。国民の間に恐怖心をあおり、戦闘を正当化していった。

ガザの戦闘が落ち着き始めると新たにヒズボラという標的を作り出し求心力を維持した。一方で連立政権のパートナーである極右勢力をひきつけておくためには、彼らが主張する「停戦拒否」を受け入れるとともに、ヨルダン川西岸の入植地拡大を続けパレスチナ人に対する弾圧を緩めなかった。

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