「私は、小学校から女子大まで女性ばかりの環境にいたので、男性と気軽な友だち付き合いができないんです。付き合うなら、彼氏彼女の関係になる。大学時代に1人、20代のときに1人、付き合っていた男性がいました。20代のときの方は、25歳から28歳までお付き合いして、結婚の話も出たのですが、私は仕事が面白くて、結婚に踏み切れなかった」
誘われれば合コンにも出かけたが、頻繁ではなかった。また婚活アプリは信用できず登録することもなく、ときが過ぎた。
「いい人がいたら、結婚したい」とは思っていたものの出会いはなく、最近、改めて自分を取り巻く環境を見回してみると、恋愛模様が様変わりしていることに気がついた。
「いいなと思う男性は、すでに既婚者で恋愛の対象外になっていました。また、そんな既婚男性からも声がかかるようになって、それもまたショック。遊び相手として見られているということですから」
そこで真剣に結婚を考えるようになり、結婚相談所での婚活を決意した。
「つい最近、結婚相談所で結婚した友だちが、『30代なら、まだまだたくさんのお見合いが組めるよ』と言っていたので」
もう遠回りしている時間はない、という気持ちが強かった。
やることなすこと空回り
「相談所なら、年齢、学歴、年収もわかるし、お写真でどんな方か見た目もある程度チェックできる。あとは、お会いしてフィーリングや価値観を確かめればいいですよね」
こうして、かなり意気込んで婚活をスタートさせた。
お見合い写真は、婚活写真を得意とするスタジオで撮影し、清楚ながらも華やかなイメージに撮れたショットを、サイトに登録した。すると、驚くほどたくさんの申し込みが来た。
ただ、申し込みをかけてくるのは、40代後半の男性が圧倒的に多く、なかには50代、60代からの申し込みもあった。これは、婚活では起こりうる事象だ。
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