今回のiPhoneの特徴は、スタンダードモデルとProモデルの差が比較的小さくなったことだ。
アップルは過去、新機能・新しいユーザーインターフェイスを導入する際、Proモデルから先行導入する傾向にあった。2022年発売のiPhone 14世代では「ダイナミックアイランド」をiPhone 14 Proシリーズから導入し、2023年発売のiPhone 15世代では「アクションボタン」をiPhone 15 Proシリーズのみへ導入した。
全モデルに「カメラコントロール」を追加
今年も新しい操作体系として「カメラコントロール」が登場。しかし、Proシリーズだけではなく、iPhone 16シリーズでも採用されたのだ。
AIの推論処理を効率化する「Neural Engine」も強化されているが、スマホ性能の評価ツール「Geekbench」の測定結果を見ると、iPhone 16搭載の「A18」とiPhone 16 Pro搭載の「A18 Pro」で大きな差はない。また、メインメモリーの搭載量も同じ8GBだ(下図)。
GPUを含めたプロセッサーの性能自体はiPhone 16 Proのほうが優れているし、カメラ性能も違う。デザインの好みもあるだろう。そうした部分では今年も「Pro」を選ぶ理由はある。
だが、今年のiPhoneで新しくなった部分の多くはiPhone 16にも備わっているのは間違いなく、そういう意味で、例年以上にスタンダードモデルの価値が高いと言えそうだ。
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