「野田聖子出馬」は、"安倍一極構造"を壊すか

安倍首相への逆風が意外な作用をするかも

それは、野田氏が目指すのが今回の勝利ではないからではないか。目指すものが“1995年の総裁選時の小泉純一郎氏の立ち位置”だとしたらどうか。

同年9月に行われた自民党総裁選は、当初、圧倒的人気を誇っていた橋本龍太郎氏と当時の自民党総裁だった河野洋平氏の一騎打ちと思われた。しかし河野氏が不出馬を表明して橋本氏の不戦勝となりそうだった時、名乗り挙げたのが小泉氏だった。

当時の自民党は細川内閣の成立で一度下野した後、社会党と新党さきがけと組んで政権に復帰していた。ただし連立内閣の首班は社会党の村山富市氏。そうしたことも自民党に危機感があった一因だったのだろう。小泉氏はなんとか無投票を避け、総裁選で党勢を盛り上げようした。そんな姿を人は「ドン・キホーテ」と呼んだ。大きな風車に戦いを挑む愚かな男だと、揶揄する意味だ。

負けても総裁就任の糸口になる

1995年9月、総裁選への出馬を明らかにした当時の小泉純一郎氏(写真:Fujifotos/アフロ)

実際のところ小泉氏に、勝算があったはずはない。竹下改造内閣で厚生相、宮沢改造内閣で郵政相を務めた経験はあるものの、“路線”に乗っていたわけではなかったからだ。

よって当時必要だった30名の推薦人も集められないと思われていたが、本人が党内を駆けずり回ってなんとか確保。その結果、小泉氏は87票も獲得した。橋本氏が獲得した304票には遠く及ばなかったが、これを契機に小泉氏の知名度は上がり、総裁就任の糸口をつかんだといえる。

その6年後の2001年、小泉氏は首相の座を獲得したわけだが、野田氏はこれを倣おうとしているのではないだろうか。

パーティーに参加した国会議員の人数やその様子をみても、20名の推薦人を集めることは不可能ではないように思えてくる。

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