地下鉄なのに幻想的、「世界一長い美術館」が圧巻 ストックホルムの代表駅に広がるアートの世界

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こうして地下鉄駅を巡ることが決まり、次は実際にどの駅を訪れるか選ぶことにした。各駅にさまざまなテーマがあり、どこも魅力的なデザインとなっている。

どの駅もいつか機会があれば行ってみたいと思える、人を惹きつける魅力にあふれてはいるものの、まず最初に訪れたい地下鉄駅はすんなりと決めることができた。決めることができた、というよりも一目惚れに近く、すでに最初から決まっていたといってもいいかもしれない。

地下鉄線3路線が交わるストックホルムを代表する駅

訪れたのはストックホルム地下鉄中央駅、現地ではT-Centralenと表記される駅だ。中央という名の通り、通称グリーンライン、レッドライン、ブルーラインというストックホルムの地下鉄線3路線すべてが交わり、地下鉄の他にも国鉄やバスなどさまざまな交通機関が乗り入れるストックホルムを代表する駅だ。

レストランやカフェなどさまざまなお店も入っている主要駅だけあって、駅構内はかなり広くてダンジョンのように複雑な構造をしている。最下層にあるブルーラインのプラットホームを目指す道中も、まるで冒険のようにわくわくできるのも醍醐味のひとつかもしれない。

目的の地下鉄駅がある最下層まで潜ると雰囲気ががらりと変わり、青と白が広がるアートの世界に包まれた。ストックホルム地下鉄中央駅はプラットホームのデザインも目を見張るものがあり、地下を走る電車の青いカラーともよくマッチしている。

まるで電車とセットでひとつの作品となっているようだった。特にプラットホームへと続くエスカレーター付近のデザインが圧巻で、まるで地下の岩盤がむき出しになった洞窟のような空間がツタ植物のデザインで覆われている。人の往来の少ない夜の時間に訪れたこともあってか、どこか心落ち着くブルーの世界での非日常的な体験は何事にも代えがたいものがあった。

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