30秒で「5桁の通分を含む計算問題」解く人のなぜ 「四則演算の速さ」以外の「計算が速い人」の特徴

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この計算問題、「時間をかければ解けそうだけど、でも一瞬では解けないな」と感じる人も多いでしょう。

でも、よく見てください。実はこれ、先ほどの問題と同じく俯瞰的に考えて、順番を変えてみたり、くっつけ方を変えるだけで、さくっと計算ができてしまうのです。

例えば、「17+33=50」ですよね。また同じように、「29+21=50」ですよね。この時点で、「94」以外の数字の合計は「50+50=100」だとわかります。あとは「100+94=194」になるのです。

このように、計算式の全体をざっと見て、「順番を変えたらどうなるか」「先にこっちの計算をしたら答えが楽に出ないか」ということを発想していくことは非常に重要な能力です。

「17+94=111」が速くできることよりも、「これ、先に17と33を合計したほうが綺麗な数が出てくるんじゃないか?」という発想を持てることのほうが重要なのです。

全体を見渡して「戦略」を練る

ちなみに、東大入試の数学では理系で6問・文系で4問が出題されます。東大に合格する人の多くはそれらの問題に対して、1問目から順番に解き始めたりはしません。

最初の5分はすべての問題をざっと眺めて、「この問題だったら解けそうだから、この問題から解こう」「これは難しい問題だな。後回しにしよう」と考え、解く順番を決めるのです。計算以外の点でも、広い視野を持って問題を解いているかどうかが重視されているわけですね。

僕たちは、1点に集中して問題を解きすぎてしまう場合があります。でもそのときに一歩引いた目で、「広い視野で」問題を解くようにすると、見えてこなかったものが見えてくるときがあるのです。

ぜひみなさん意識してみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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