ヨーロッパの自動車市場では、中国メーカーの輸出攻勢に対する風当たりが強まっている。
欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会は8月20日、中国製EV(電気自動車)を対象にした反補助金調査に基づく追加関税率の最終案を発表。吉利汽車のEVには19.3%の追加関税が課されることになった。
EUは域外からの輸入車に10%の関税を課しており、追加関税はそれに上乗せされる。吉利汽車の関税率は合計29.3%に上り、ヨーロッパ向けのEV輸出に痛手となるのが確実だ。
EU追加関税の影響は限定的
とはいえ吉利汽車のEVの輸出は、ヨーロッパ向けはまだ少ないのが実態だ。前述のリンクのサブスクにも、EVの車種設定はない。
「EUの追加関税の対象はEVだけであり、PHV(プラグインハイブリッド車)やHV(ハイブリッド車)は含まれない。わが社はそれらの製品をヨーロッパに積極的に売り込んでいく」
吉利汽車の淦CEOはそう述べ、追加関税の影響は限定的という見方を示した。一方、EV専業であるジーカーの安CEOは、今後の海外市場開拓について次のように語った。
「ジーカーのヨーロッパ市場開拓は、追加関税の影響によりペースダウンを余儀なくされた。しかしその分、ヨーロッパ以外の市場開拓をスピードアップしたい」
(財新記者:安麗敏)
※原文は8月22日に配信
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