中国自動車「吉利汽車」、輸出目標引き上げの強気 新興国開拓し、2024年上半期の輸出台数67%増

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ヨーロッパの自動車市場では、中国メーカーの輸出攻勢に対する風当たりが強まっている。

欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会は8月20日、中国製EV(電気自動車)を対象にした反補助金調査に基づく追加関税率の最終案を発表。吉利汽車のEVには19.3%の追加関税が課されることになった。

ジーカーはEUの追加関税によりヨーロッパ市場開拓の見直しを迫られた。写真は同社がオランダに開設したショールーム(ジーカーのメディア向け資料より)

EUは域外からの輸入車に10%の関税を課しており、追加関税はそれに上乗せされる。吉利汽車の関税率は合計29.3%に上り、ヨーロッパ向けのEV輸出に痛手となるのが確実だ。

EU追加関税の影響は限定的

とはいえ吉利汽車のEVの輸出は、ヨーロッパ向けはまだ少ないのが実態だ。前述のリンクのサブスクにも、EVの車種設定はない。

「EUの追加関税の対象はEVだけであり、PHV(プラグインハイブリッド車)やHV(ハイブリッド車)は含まれない。わが社はそれらの製品をヨーロッパに積極的に売り込んでいく」

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

吉利汽車の淦CEOはそう述べ、追加関税の影響は限定的という見方を示した。一方、EV専業であるジーカーの安CEOは、今後の海外市場開拓について次のように語った。

「ジーカーのヨーロッパ市場開拓は、追加関税の影響によりペースダウンを余儀なくされた。しかしその分、ヨーロッパ以外の市場開拓をスピードアップしたい」

(財新記者:安麗敏)
※原文は8月22日に配信

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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