今年のモデルでまず外観上の変更として目に飛び込んでくるのは、iPhone 16とiPhone 16 Plusにおける背面カメラのレンズ配置が、iPhone 12以来の縦配列に戻ったところだ。
これは空間ビデオ撮影に対応するためで、発表では新しく空間フォトの撮影も可能になるとアナウンスされた。
既存のiPhoneでは(没入感のある動画を楽しめる)空間ビデオの撮影は、iOS 17.2以降をインストールしたiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxだけが対応していたが、メインカメラと広角カメラのレンズ配置変更によりiPhone 16と iPhone 16 Plusでも空間ビデオ(3D動画)の撮影が可能になった。
iOS 18では、サードパーティ製のカメラアプリでもアップルがリリースしたAPIを用いることで、空間ビデオの撮影が可能になる(APIとは、あるソフトウェアが持つ機能を、別のソフトウェアから利用したいときに橋渡し役を担う機能の総称)。つまり、今まで以上に空間ビデオを撮影しやすくなったということだ。
ただ、空間ビデオが撮影できても、現状ではApple Vision ProやMeta Quest 3などの対応デバイスがなければ視聴はできない。一般的なユーザーにどれほどの需要があるのかは正直わからない。
iPhone 16 ProおよびiPhone 16 Pro Maxのカメラでは、超広角カメラの画素数が以前の1200万画素から4800万画素にアップグレードされている。
iPhone 16 Proは、第2世代クアッドピクセルセンサー搭載の48メガピクセル「Fusion」カメラを採用。これにより、より高画質なProRAWおよびHEIFフォーマットでの写真撮影でシャッターの遅延時間を“ゼロ”にできる。また、超広角カメラにはオートフォーカスを備えた48メガピクセルのクアッドピクセルセンサーを搭載。iPhone 16 Pro と iPhone 16 Pro Maxの双方で5倍テトラプリズム望遠カメラが採用されている。
新設された「カメラコントロール」ボタン
すべての新iPhoneで、本体右側面の電源ボタンの下方に「カメラコントロール」ボタンが追加された。このボタンは横画面で撮影する際に右手人差し指で押しやすい位置に搭載されており、これを押せば素早くカメラアプリを立ち上げて撮影が行える。
一般的なカメラのシャッターボタンのように半押し機能を備えており、フォーカスや露出のロックが可能。さらに軽く2度押しすれば、設定項目を切り替えられ、ボタン上で指をスライドさせてズームイン・アウトしたり設定値を調整できる。なお、カメラコントロールの一部機能はアップデートで提供される形となる。
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