「折りたたみケータイ」再注目の流れが日本にも? アメリカで注目を集めるシンプル携帯が上陸

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Orbic JOURNEY Pro 4Gと日本市場で14年前に販売されていたケータイ
日本市場で14年前に販売されていたケータイ(右)と並べると、だいぶ大ぶりだ(筆者撮影)

日本ではデジタルデトックスのニーズは見えず

アメリカの若者の間で注目を集めるダムフォンに対し、日本での需要は別のところにありそうだ。IDC Japanのマーケットアナリスト、井辺将史氏は「基本的に日本ではこれまでもコンシューマー向けにシンプルなスマートフォン(ガラスマなども含む)の需要はありますが、そのほとんどは高齢者向けです」と指摘している。

井辺氏はまた「高齢者向けのマーケットが大きいので、デジタルデトックスの文脈で一定数の需要があっても、データ上は見えにくいです」とも述べている。つまり、日本でもデジタルデトックスを目的としたダムフォンの需要が存在する可能性はあるが、現時点では市場データからは明確に現れない状況だということだ。

グラフ

アメリカのようなブームとなる兆候は今のところ見られないが、現代のデジタルライフスタイルを見つめ直したいユーザーが日本にも存在することは確かだ。Orbic JOURNEY Pro 4Gのような製品が投入されることで、潜在的なニーズを呼び起こす可能性もなきにしもあらずだ。ただし、その浸透は緩やかで、日本の携帯電話市場全体の動向を左右するものではないだろう。

むしろ、「ダムフォン」の存在意義は、スマートフォン中心の現代社会に対するささやかなアンチテーゼとして、私たちのデジタルライフスタイルを再考する1つの視点を提供することにあるのかもしれない。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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