「折りたたみケータイ」再注目の流れが日本にも? アメリカで注目を集めるシンプル携帯が上陸

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日本のキャリアが販売する4G LTE携帯と比べると、外観はやや大ぶりだ。丸みを帯びた形状で手に馴染む。ポチポチと押すテンキーは、キーの間隔が広めに取られており押しやすい。日本向けにローカライズされていて、かな印字もあり、懐かしの「ケータイ打ち」で日本語を入力できる。

テンキー
テンキーは大きくて押しやすい(筆者撮影)

通話とSMSを中心とした必要最小限の機能

Orbic JOURNEY Pro 4GはSIMフリー携帯なので、日本の4キャリアまたはMVNOの音声対応SIMを入れて通話に利用できる。4G LTEでVoLTE通話に対応するが、5Gデータ通信には非対応。試用した印象では、通話品質は必要十分だが、最近のスマートフォンのようなAIによるノイズ除去機能がないぶん、音声のクリアさは劣る。

メッセージアプリはSMSのみで、MMSには非対応。画像や動画は送れない。キャリアメールや+メッセージ、RCS規格のメッセージも利用できない。日本語の変換エンジンは高機能ではないが、基本的な単語の変換はできる。短文のSMSが主体なら十分だ。

ディスプレイは3.2インチのTFT液晶で、解像度は240×320ピクセルと前世代的。スマートフォン向けのWebサイトも表示できるが、文字が読みづらく感じる。

Orbic JOURNEY Pro 4G
スマホ向けのWebサイトも閲覧できるが、表示域が狭い上、スクロールも遅いので快適とは言えない(筆者撮影)

KaiOSには基本的なツール群がそろっているが、LINEなど日本でよく使われているアプリは存在しない。ゲームは多いが、ガラケー時代を思わせるライトなものが中心だ。

500万画素の背面カメラの写りは端末の画面上では冴えないが、PCに転送すればそこそこきれいに撮れている。1850mAhのバッテリーは1日の使用には十分だが、スマートフォンほどの長期間待機はできない。

実用的な部分で強調したいのは、Googleアカウントとの同期が可能なことだ。連絡先を同期できるため、スマホと連絡先を共有できる。これは日本のキャリアが扱う4G LTE携帯ではできないことだ。

全体として、この製品は通話とSMSを中心とした必要最小限の機能を求めるユーザーに適しているといえる。1万9800円という販売価格からも、通話専用の2台目端末として、受け入れられる余地はありそうだ。

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