天津大爆発、加害者も犠牲者も消防士だった 放水したことで化学反応を招いた可能性
国際的な環境保護団体であるグリーンピースによれば、爆発地付近での試験の結果、青酸物による地域の水道水汚染はそこまで深刻ではないことが明らかになったが、「水道水中に含まれるその他の危険薬品の存在と安全性については確認できなかった」とのことである。
「グリーンピースは、空中及び水道水中に含まれてる危険薬品について全面的な調査を行い、全ての情報を公開するように中国行政当局に対して繰り返し求めている」と述べた。
爆発事故により6300人が避難
グリーンピースはこれより前に、中国行政当局に対して周囲5キロメートル相当(3マイル)の避難地域を設置するよう促した。
今回の爆発により、おおよそ6300人が当地から立ち退いている。人口1500万人のこの都市内では、爆発地から何キロも離れたところにあるアパートの住民が衝撃波を感じている。
爆発地付近の住宅地域では、約100人の住民が危険薬品が自宅付近に保管されていたことに対して怒りを表し、政府の記者会見が行われたホテルの外で抗議を申し立てた。
「これらの危険薬品のために自分の健康が損なわれることが心配だ」と化学工業で就業しており爆発地から800メートル離れたアパートに住む張印宝は懸念を表した。
「行政は大きな影響は無いと言っていたが、我々にはそれが確かであることを知る術がない」と張は述べ、徹底的な調査と賠償を要求した。
行方不明となっている消防士の家族36人が当地区の役所に向かって行進し、乱闘の後、警察によって散り散りにされている。
今回の行方不明者95人のうち85人は、消防士である。含まれていた薬品が揮発性であったと仮定した場合、火炎に対して水を放ったことが原因で爆発が起こった可能性があるとして、12日の爆発事故の後、消防隊員は非難を受けた。
中国では、急成長後の30年間、労働災害は珍しくない。一年前には自動車部品工場で爆発事故が起こり、75人の死者が出ている。
報告(天津):メーガ・ラジャゴパラン、ナタリー・トーマス 執筆:マイケル・マルティーナ、マシュー・ミラー 編集:ニック・マクフィー
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