JR西「人型重機」の人機一体、2足歩行ロボで新展開 「マクロス」の河森正治氏デザイン、変形機能も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

金岡氏は今後の開発ロードマップも発表した。零一式カレイドを発展させた社会実装コンセプトとしての試作機を2体開発するという。うち1体は零式人機など人機一体の重機デザインにかかわってきたプロダクトデザイナーの根津孝太氏がデザインを行う「零一式人機」。零一式カレイドの直系の発展重機であることがコンセプトスケッチからもわかる。

零一式人機
プロダクトデザイナーの根津孝太氏による「零一式人機」のコンセプトスケッチ(画像:人機一体)

そしてもう1体のデザインを行うのはアニメ「マクロス」シリーズなどのデザイナーや監督として知られる河森正治氏がデザインする「一零式人機」である。マクロスといえば、人型ロボットに変形する戦闘機バルキリーがあまりにも有名だ。そのデザインをしたのが河森氏である。「アニメではなく本物の機械のデザインをしたいと思っていたので、ついに念願がかなった」と河森氏が話す。

一零式人機 コンセプト 河森正治氏
アニメ「マクロス」シリーズ監督として知られる河森正治氏による「一零式人機」のコンセプトスケッチ(画像:人機一体)
河森正治氏
河森正治氏。手にする模型は一零式人機か?(記者撮影)

「人機」は社会インフラになるか

「一零式人機も変形しますよ」という驚きの発言もあった。具体的な内容は明かされなかったが、コンセプトスケッチの足の形状から推測して、もしかしたら高所作業用に変形するかもしれない。

根津氏も「腕が3本、4本あったらいいなと思うことがあるでしょ」といい、両腕では足りない作業を補助するため、零一式人機にサブアームを装備することも構想している。河森氏、根津氏、どちらのデザインもその完成形を想像するだけでだけでわくわくする。

1995年にウィンドウズ95が発売された頃のインターネットは通信速度が遅く、文字情報くらいしかやりとりできなかった。それがおよそ30年で状況は劇的に変わった。また、2007年のiPhoneの発売以来、20年も経たずにスマートフォンは世界を席巻している。逆に、大きく期待されながらも普及せず消えてしまった新技術も少なくない。人機が社会インフラとして広く普及する時代ははたしてやってくるのか。まずは、2024年8月1日という日を胸に刻んでおきたい。

この記事の画像を見る(8枚)
「鉄道最前線」の記事はツイッターでも配信中!最新情報から最近の話題に関連した記事まで紹介します。フォローはこちらから
大坂 直樹 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事