JR横須賀線「終戦で役割変わった」駅の稀有な歴史 街の中心駅でないが今や軍港巡りの観光拠点に
こうした動きの中で、軍部の要請により生まれたのが横須賀線だった。終点の横須賀駅があるのは、対岸に製鉄所があった海沿いであり、一連の経緯を見れば納得なのである。
2024年で135周年を迎えるその横須賀駅は、首都圏にあるJRの駅としては、昔の面影を残す部分が多い駅でもある。
その1つが駅舎で、開業後、1914年に一度建て替えられたものの、現在の建物はそれを1940年に改築したもので、クラシカルな雰囲気を伝えている。
横須賀駅は階段のない駅としても知られている。これも開業時からの特徴だ。当初はここが終点で、線路が行き止まりだったことも関係しているが、軍用物資の運搬、軍部の視察に訪れる皇族の移動を考慮したという説もある。
横須賀から先は単線になる
現在使われている島式ホーム1面2線のうち、海側の2番線は行き止まりになっており、当駅発着の電車が使用。久里浜方面に線路が延びているのは3番線のみとなっている。横須賀線はこの横須賀までは複線だが、ここから先は単線になる。
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