子供から「人を殺すかも」と言われたらどうする? 気持ちを受け止めて心を開くための受け答え

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子どもの気持ちを知りたいと思うなら、ストレートに質問すればいい、そのほうが手っ取り早いと考える人もいるでしょう。しかし、いきなり「なぜ?」「どうして?」と質問されても、子どもはなかなか本音を答えられるものではありません。

すぐに「なぜなら……」と語れる答えが出てこないことも多いからです。親の態度や言い方に反発したり、自分の気持ちを恥じたりすることもあるでしょう。子ども自身、気持ちの整理もついていないのに、親からあれこれ質問されたら混乱して黙りこんでしまう可能性もあります。

子どもに質問するより重要なこと

そもそも「質問」は、ほんとうに相手の話を聞こうとする行為なのでしょうか。子どもが何か話しはじめたとき、途中で親が質問するのは積極的な態度に思えます。しかし親が質問する内容はあくまで親自身が「知りたいこと」です。

子どもが「話したいこと」とは違うかもしれません。親の価値観や先入観に基づいた誘導尋問になっていく可能性もあります。子どもがほんとうに伝えたかった問題からどんどんそれていってしまう恐れがあるのです。「質問」は往々にして親自身が語り、ボールを投げ続けることなのです。

「能動的な聞き方」では、相手の投げたボールをそのまま受け取り、確認を行います。たとえば、子どもが「今日は雨だから学校行きたくない」と言った場合に返す言葉は、具体的には次の3つの形をとります。

①相手の言葉をくり返す……「今日は雨だから学校に行きたくないのね」
 ②相手の言葉を言い換える……「今日は学校を休みたいんだね」
 ③相手の気持ちを汲む……「雨の日は学校に行くのがイヤなのね」

相手の言葉をくり返すのも、言い換えるのも、相手の気持ちを汲むのも、似たところはあります。いずれにしても「あなたが言いたいのはこういうことなのね」と、言葉にして確認すればいいのです。子どもは「自分の気持ちを理解してくれたな」と感じ、「うん」とうなずきます。

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