かように「混乱気味」なJR各社の異なる対応についてだが、これを海外向けの日本案内サイトはどのように説明しているか、調べてみた。
この説明は日本の鉄道ファンの方が読んでもほぼ納得していただけるものではないだろうか。確かにJR東日本の英語サイトでは、各種の外国人用鉄道パス保持者向けの予約ができるようになっている。
ちなみに、JR西日本のサイトには英語で書かれたページもあって、そこをめくって行くと、決済に向かう画面に「booking(予約、の意味)」のボタンもついており、「おっと、新幹線の予約が取れるかな?」とガイジンさんたちの期待をあおるような雰囲気にはなっている。
しかし、詳細をよく読むと、管内で使えるフリー切符がクレジットカードで買える仕組みにとどまっており、列車の「予約」は不可能。時間をかけてネットで検索し、このページにたどり着いた訪日予備軍たちの期待を大きく裏切るものになっている。
「列車の切符はネットで買える」のが当たり前
どうして日本の鉄道切符がネット上で購入できないことが外国人に不評なのか。それは、国外の高速鉄道運営各社がチケットのオンライン販売にとても力を入れているからだ。しかも、事前購入割引のおかげで、早めに買えば買うほど格安価格でチケットが入手できるシステムもある。
新幹線と高速鉄道の最高速度を争っているフランスのTGVは、オンライン予約の事前購入料金のカテゴリーをかなり細かく設定している。たとえば乗車2週間前までとそれ以後の場合ではチケット代が数十%以上高くなったりする。つまり日本でも市民権を得た格安航空(LCC)のチケットの値段設定とよく似ている。
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