ついに「株価の大暴落」が始まったのだろうか 相場はすでに「大きな転換点」を迎えている

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問題は馬券が売れなくなることであるが、メインのあとに5レースもやることに比べれば、売り上げ減少は限定的になると思われる。また思い切った北海道キャンペーンを、別の団体であるホッカイドウ競馬と連携して門別競馬との連続・共同開催を行うだけでなく、セレクトセール、セレクションセール、サマートレーニングセール、という当歳馬、1歳馬、2歳馬の競り市なども加え、大々的なキャンペーンをするべきではないか。

28日に札幌競馬場で行われるクイーンカップを始め、函館2歳ステークス、札幌2歳ステークスなどのこれまでの重賞に加えて、3歳戦のサマーダービーなども新設する。さらにG2競争として行われている札幌記念を、G1の宝塚記念のような、ファン投票によるチャンピオンレースに格上げし、欧米の秋のレースへの前哨戦(好走した馬には遠征費用を大胆に補助する)とするなど、盛り上げたらよいと思う。ぜひ検討をお願いしたい。

新潟の「千直」は「ダートの実力馬」で勝負

さて、28日の新潟のメイン重賞(第7レース、15時45分発走)は、名物「新潟千直」、芝1000メートル競走のアイビスサマーダッシュ(G3)である。血統評論家達が「新潟千直はダート血統でも走る」といっているが、確かによく知られた事実ではあるが、その理由はあまり理解されていない。

日本の芝の競馬とダート競馬の違いは、芝かダートかというサーフェスの問題ではなく、レースのあり方の問題だ。芝はとにかく直線までためて、直線に向いたときの位置取りと切れ味で勝負、ということであり、器用に短時間で加速できる馬が勝ちやすいレースになる。一方、ダートは最初からある程度の力で走っていって、直線でどれだけ余力があるか、というレースである。

つまり、芝は器用さ、ダートはスピードの持続力が要求されるので、実はダート競馬のほうが実力が重要なのである。芝の直線競馬も最初からみな飛ばすため、1000メートルスピードの持続力が必要になり、スピードに関するスタミナが必要になる(スピードとスタミナは相反するという考えは間違いである)が、コーナーを上手に回る器用さは必要とされないため、本質的にはダートのレースと似た能力が必要とされるのである。

日本の競走馬がさらにレベルアップするためには、ダートレースと新潟の芝の直線競馬の位置づけをもっともっと上げる必要がある。

ということで、本命は、ダートの実力馬チェイスザドリーム。前走、初めての芝のレースが新潟千直となったが、1番人気で完勝した。ここも極端な内枠でなければ完勝だろう。単勝。 

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は8月3日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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