「空間で読む新聞」日経が示した斬新なアイデア Vision Pro用『日経空間版』作者を直撃
ちなみに、公開された日経空間版を体験した人からは、「『ページ』ではなく、『見開き』ごとに表示してほしい」という要望が数多く寄せられたそうだ。もちろん、見開き表示は今後の機能として計画に入っているが、『Vision Pro発売日のローンチ』を優先するため搭載を見送った。今後のアップデートで実装予定だという。
『ストーリーフロー』は、スマホのような画面表示を、読者を取り囲むように表示。空間上でタップした記事の関連記事群を人工知能(AI)を利用して、空間上に時系列に並べて表示する機能。関連記事や過去記事などを、自在に引き出して扱える感覚は、デジタルならではの機能だといえる。
これらの記事のメタデータは過去の日経電子版で蓄積されたものを使っているが、それだけでは過去記事を『いい感じ』に出せなかったそうで、日経空間版のために新しい条件を付加しているとのこと。
これぞ空間コンピューティング体験
もう1つ圧巻なのが、『「地震列島」日本』という立体コンテンツだ。
目の前に日本列島が浮かび上がり、過去100年に起きた地震が、その位置と震源に加えてサイズを反映し、時系列に表示される。いかに多くの地震がこの日本列島に沿って起こってきたのか、Vision Proの機能を十全に活かしたコンテンツといえる。2011年3月11日の東日本大震災が大きく広がる瞬間には、まさに息を飲む思いがする。震源の位置、意外な浅さ、その凄まじい規模感が一目瞭然だ。
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