発表あるか?「熱中症特別警戒アラート」の危険性 もはや"災害級" 猛暑にどう対処すべきか
過去、その基準に最も近い状況になったのは埼玉県(2020年8月11日)だが、35を超えたのは同県内の8観測地点のうち2地点だった。
暑さ指数は、熱中症のリスクを判断するため、気温だけでなく「湿度」、日差しや地表面などからの「ふく射熱」を含めて算出される。本来は気温と同じように℃で表示されるべきだが、通常の気温との混同を避けるため、単位はつけられていないという。
突然発表されても不思議ではない
一方で岡氏は、これまでのトレンドから外れた高温も起こりうるため、「特別警戒アラート」が「ある日突然、発表されたとしても不思議ではない」とも語る。
2020年8月11日の埼玉県の最高気温を調べると以下の通りである。暑さ指数が35に達しなくても、人の体温をこえる危険な高温であることが分かる。
暑さ指数を構成する要素の中で、特に重要なのは湿球(しっきゅう)温度と呼ばれるもので、これは湿度の影響を考慮した気温を示す。
私たちの体は、暑いと汗をかいて水分を蒸発させることによって体温を下げている。しかし、湿度が高いと、この機能が正常に働かなくなるため、体がオーバーヒートして危険な状態に陥るリスクが高い。湿度の高い日本では特に、注意が必要だろう。
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