「マジメだけど仕事ができない人」に欠けた視点 うまくいかないときは「組み合わせ」を使う

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当時、個人が使えるコンピュータで複数の書体が選べるようになったのは、非常に斬新なことでした。古くから存在するフォントと最新のコンピュータ。この通常なら結びつかない組み合わせは、ジョブズが興味本位で授業に出席したことから誕生しました。

ずるい考え方
『ずるい考え方』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

カリグラフィの授業で学んだ、文字同士の間隔や書体と書体のコンビネーションに関する知識が、マッキントッシュのフォント開発で生かされたのです。

ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行った、とても有名なスピーチがあります。その中で、彼は次のようなことを言っています。

「未来を見通すことはできない。むしろ過去を振り返って経験から点と点を結びつけ、何らかの形をつくることが重要だ」

過去に経験した事柄は、1つひとつは孤立した「点」かもしれません。しかし、その点が多ければ多いほど、いつか別のものと結びついて新しい「線」になる。そのことを、ジョブズはよくわかっていたのでしょう。

AI時代に求められること

日本で最初に水平思考の必要性が訴えられたのは、電子計算機が一般化した、前の大阪万博の頃です。奇しくも再び万博を控える今日、生成AIが一般化し創造性を求められる分野に影響を与え始めています。

今後、求められるのは、AIが提示する結果にとらわれず、多角的にモノ・コトを捉え直す能力。そう、ずるい考え方です。変革期は不安もありますがチャンスでもあります。ずるい考え方を武器に、明日を切り拓いていきましょう。

木村 尚義 創客営業研究所 代表

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きむら なおよし / Naoyoshi Kimura

株式会社創客営業研究所 代表取締役。アカデミーヒルズ六本木ライブラリー個人事業研究会会長。流通経済大学卒業後、ソフトウェア開発会社を経てOAシステム販売会社に転職。たったひとりでパ ソコンショップの運営を任されるが、パソコンマニアの常連に接客と機種説明を任せるなど、ラテラルシンキングを駆使して売上を5倍にする。その後、外資系 IT教育会社にて、それまでの経験を生かした研修を展開。3万人の受講者から好評を得る。従来の発想の枠を越え、常識にとらわれないビジネススタイルを 「創客営業」と名付け、全国にてセミナーを実施中。

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