サムスン、最新GalaxyはiPhoneよりスゴいのか "折りたたみスマホ"はAIを活用した機能が満載

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GalaxyのWebブラウザやノートアプリには要約・翻訳機能が備わっている。要約機能はニュース記事や学術論文、企業の公式発表などを短い文章でポイントを押さえて表示してくれる。時間を節約したい場合や、要点を素早く把握したいときに便利だ。

翻訳機能はPDF形式の書類にも対応する。文書のレイアウトや図表の配置などを崩さず翻訳できるので、海外の報告書や技術文書を読み解く際に威力を発揮するだろう。

PDFの文書を体裁を崩さずに文字のみ翻訳できる(写真:筆者撮影)

翻訳機能はメッセージアプリ内でも有効だ。LINEやFacebookメッセンジャー、Instagramのダイレクトメッセージなど主要なメッセージアプリに対応し、レイアウトを崩さず翻訳できる。

音声の翻訳、つまり通訳もできる。通訳機能は、ほぼリアルタイムで動作する。会話をしながら、ほぼ遅延なく相手の言葉を自分の言語に翻訳してくれるは未来を感じさせてくれる。これはフェイス・トゥ・フェイスの対話でも、電話でも利用可能だ。従来は電話アプリのみの対応だったが、今回からGoogle MeetやLINEなどの音声通話でも使えるようになった。

通訳機能に新たに追加されたリスニングモードは、講義やプレゼンテーションに特化した機能だ。外国語で行われる講演を逐次通訳し、リアルタイムで画面に表示する。通訳した内容は文字で表示されるため、リスニング学習の補助としても活用できる。

通訳機能のリスニングモード。話した内容を通訳して表示(写真:筆者撮影)

「ノートアシスト」「録音文字起こし」は、会議や講演の記録を格段に効率化する可能性を秘めた機能だ。ノートアシストは手書きメモをテキストに変換して自動で整理。さらにAIによる要約機能で、長文のメモを簡潔にまとめてくれる。録音文字起こし機能はリアルタイムで音声をテキスト化し、話者も自動で識別してくれる。

さらに手書きメモと音声を同期させ、メモをタップすると該当部分の音声を再生できるようになっている。手書きによる記憶の定着効果と、録音というデジタル機器ならではの利便性といった良いとこ取りをしたような機能だ。

2種類のAIを使い分けている

Galaxy Z Fold6とZ Flip6には、AIを活用した画像生成・編集機能を搭載している。この機能を使えば写真の背景を変更したり、不要な物体を削除したりといった高度な編集が簡単に行える。

注目は手書きのスケッチを瞬時にリアルな画像に変換するAIスケッチの機能だ。ユーザーが簡単な線画を描くと、AIがそれを解釈し、詳細な絵や写真のような画像を生成する。絵を描くのが苦手な人でも楽しめるだけでなく、例えば、新製品のアイデアやデザインコンセプトを素早く視覚化するのに役立つ。アイデアをまとめて、ビジュアルで説明したい時に役立つだろう。

すでにある写真にAIスケッチを追加することもできる。鳥の絵を雑に描いたが、違和感ない画像を生成し、合成された(写真:筆者撮影)

以上に紹介したAI関連機能は、2種類のAIを使い分けている。1つは「オンデバイスAI」で、もう1つは「クラウドAI」だ。この2つを総じて「Galaxy AI」と呼ぶ(まさにApple Intelligenceの対抗だ)。

オンデバイスAIは、スマートフォン自体に搭載されたプロセッサーで動作する。例えば通話中の翻訳や、テキストの翻訳などがこれにあたる。これらの機能は、インターネット接続がなくても使えるといった利点がある。

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