塩害、放射能汚染……風評でも大打撃、農業は復旧のメド立たず、そうま農協の苦悩


 しかし、問題は風評被害だ。200ベクレル/キログラム以下であっても、「ゼロでなければ意味がない。少しでも汚染数値が出れば、価格に影響するだろうし、何よりも買う人がいるのかどうか」(地元のある農家)。「JAが全量買い上げて、従来よりも値段が下がった分はまとめて補償の対象になるはず。しかし、売れ残ったコメはどうするのか。何よりも、来年はどうするのか」(JA関係者)と心配の種は尽きない。

福島市は、相馬市よりも福島第一原発からは遠いが放射線量が高い。市内では、夏休みだというのに、屋外で遊ぶ子どもの姿はほとんど見られない。幼稚園児や小学生は、夏休み中、放射線量の高い福島市を離れ、遠くの親類などの家に「避難」している家族が多かったという。

大型スーパーに隣接したゲームセンターに行くと、小学生らしき子どもたちが遊んでいた。真夏だというのに、マスクをしたまま、ゲームをしている子どもが数人いた。放射能が気になるのだろう。だが、子どものマスクだけではない。スーパーの野菜売り場では地元産はほとんど消えていた。

福島市内のあるスーパーの果物・野菜売り場に行くと、ここでも原発事故の影響がみられる。ちょうどモモが旬を迎える時期である。確かに、福島産のモモはあったが、野菜売り場からは、福島産はほとんど消えていた。
 
 たとえば、ジャガイモ、ニンジン、レタス、ブロッコリーは北海道産、ニラ、スイカは山形県産、ゴボウ、タマネギ、ナシは栃木県産、ダイコン、ホウレンソウは青森産、ネギ、エダマメは千葉県産、そのほかキャベツは群馬県産、セロリは長野県産、オオバは愛知県産など。
 
 地産地消のコーナー以外で、福島県産の果物・野菜は、モモ、トマト、キュウリしかなかった。その地産地消のコーナーには、それ以外の野菜があったが、価格が安い割には、ほとんど売れていない状況だった。

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