そういう目で今回の大塚家具の一連の騒動を見ていると、もしかしてこの親子は本気で「出来レース」を演じているのではないか・・・という疑惑がどうしても捨てきれないワタクシがいたのです。
父である大塚勝久前会長は創業者でもあり、大変なカリスマ性のある方で、熱烈な信者とでも言うべき社員が社内に多数残っていました。お嬢様である久美子社長も大変優秀な経営者で、別に普通にやっていればどうということはなかった。
しかし、ちょっと業績が悪くなっただけで、あいつはだめだ、とか前会長に戻せ、と守旧派が騒ぎ出す、という構図が実際にあの会社にはあったわけです。
親として娘がそういう旧勢力との戦いに疲弊していくのを見ていられない・・・という思いがあったとしたらどうでしょう。実際久美子社長がそういう旧社長派をばっさばっさと首切りしてしまったら残された社員もたまったものではないし、社内の人事秩序も著しく毀損されるでしょう。まして勝久前会長がそれを望んだとも思えません。
一連の騒動は、親子継承の壮大な仕掛けだった!?
しかし、一度、創業者である勝久前会長が自ら乱をおこし、守旧派を引き付れて戦を起こし、負けてしまったとすると・・・・そういう守旧派もろとも久美子社長に対して反乱を起こした反乱軍としてみずからと共に「正式に」葬り去ることができると考えていたとしたら、如何ですか?
これほど見事に守旧派を一掃できる作戦は有り得ないですね。
もう、旗色鮮明に久美子社長に楯ついてしまったのですから、負ければ自ら辞表を出すしかありませんよね、普通は。こうしてものの見事に旧勢力を駆逐して、親子継承が無事終わる・・・と勝久前会長が考えていた、というのがワタクシの疑惑。もちろん久美子社長もその芝居に乗ったわけですから、真相は勝久前会長が墓場まで持っていくことになる・・・・まさに「夏の夜の夢」でありますな。
自らがあえて反乱軍を起こすことにより、反乱分子になりかねない、新体制に楯を突きそうなやつを引き連れて自らもろとも切腹してしまう・・どこかで聞いた話ではありませんか?
そう、あの西郷隆盛ですよ。勝久前会長は西郷隆盛を思い、行動を起こしたとしたら、これは凄い話ではないですか・・とまあ、これは一投資銀行家のたわごと、であります。
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