イノベーションの魔法は多様な人材から生まれる--アーンスト・アンド・ヤング会長兼CEO ジェームス・ターリー

また、IFRS導入のコストを心配する声も聞かれますが、すでに100カ国以上がIFRSを導入し、企業はいろいろな経験や教訓を学んでいます。実績などを見ても、コストはそれほど高くないと思います。

日本企業はグローバル経済の中で強みを発揮し、優位な位置を確保しなければなりません。その際、日本と米国だけがIFRSでない基準を適用していたら、世界の資本市場の中で日米がリーダーになることは、非常に考えにくくなります。

また、たとえば上海で上場する場合、おそらくIFRSの導入を要求されるようになるでしょう。IFRSを適用、導入できていないと、上海での資金調達は難しくなります。

──目まぐるしく世界情勢が動く中で、これからの監査人、会計士に求められる役割とは。

考えておかねばならないことは、監査人は投資家に対して責任を負っているということです。財務諸表の利用者に対して、いつの時代も自信を持って使ってもらえるものを提供していくのが私たちの役割です。企業側への目線は少し落として、もっと利用者の立場、投資家の立場で臨むべきだと考えています。

James S.Turley
米ライス大学で会計学修士修了。1977年アーンスト・アンド・ヤング入社。2000年副会長、01年7月から現職。シニア・アドバイザリー・パートナーとして、国際会計基準(IFRS)の導入など、世界の資本市場が直面する課題に積極的にかかわってきた。

(聞き手:鈴木雅幸 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2011年9月3日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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