「ヒートテック」今シーズン販売目標は過去最高1億枚。集客力生かし秋冬のアウター販売伸ばせるかが、ファストリの来12年8月期業績のポイントに

「ヒートテック」今シーズン販売目標は過去最高1億枚。集客力生かし秋冬のアウター販売伸ばせるかが、ファストリの来12年8月期業績のポイントに

ファーストリテイリング傘下のユニクロは、冬向けの機能性肌着「ヒートテック」の今シーズン販売目標を、前期比2000万枚増となる1億枚と発表した。

ヒートテックは2003年に発売以来、10年の秋冬シーズンまでに1億9900万枚を販売してきた同社の代表商品だ。毎年、高ストレッチ性や静電気防止などさまざまな機能を追加してきたが、今シーズンはメンズ向けには消臭機能を付与、レディス向けは保湿機能強化と10%軽量化を実現した。色柄についても前シーズンまでの2タイプから6タイプへ拡大するなど、一層の市場拡大へ向け商品改良を進めた。

すでに7月下旬から全店販売しているが、今期の新店106店も寄与し「売れ行きは順調」(ユニクログローバルコミュニケーション部・諏訪賢介部長)という。

25日に気象庁が発表した3カ月の長期予報によると、9~11月の気温は平年並みか平年よりも高めだが、昨年9~10月のように猛烈な残暑とはならない見通しだ。さらに、電力不足で暖房の設定温度を下げる動きが広まる中、前シーズンに比べて寒さ対策への関心も高まりそうで、1億枚完売は不可能ではない。

今後の注目点は、ヒートテック以外の秋冬の新商品だ。10年8月期は、ヒートテックを武器にネオレザーなどアウター商品でのヒットをとばし、既存店が2~3割増収となったことが寄与。9~2月の秋冬シーズンで通期営業利益の75%を稼ぎ、最高益更新の原動力となった。一方、今11年8月期の秋冬は、ヒートテックは目標の8000万枚を達成したものの、売れ筋商品の欠品や「中途半端なファッション衣料が目立ち」(柳井正社長)ヒートテックの集客力を十分生かせず、減収減益に落ち込む見通しだ。

来12年8月期は、過去最大のヒートテック投入による集客を生かし単価の高いアウターをどこまで伸ばせるかに、大幅増益を達成できるか否かがかかっている。前期失敗した商品戦略は、11年春夏商品から得意とするベーシック衣料へ転換、夏場にはポロシャツやチノパンで売り上げを伸ばした。秋冬も同様のベーシック強化の戦略のもとで、ヒートテックとのセット購入を引き出せるかに注目が集まる。

(鈴木良英 =東洋経済オンライン)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
連本2010.08  814,811 132,378 123,755 61,681
連本2011.08予 836,000 121,500 116,500 60,000
連本2012.08予 866,000 130,000 125,000 64,000
連中2011.02  457,325 82,061 77,659 41,668
連中2012.02予 470,000 90,000 85,500 45,000
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2010.08  606.0 230 
連本2011.08予 589.3 180-200 
連本2012.08予 628.6 180-230 
連中2011.02  409.4 95 
連中2012.02予 442.0 95-115 
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