トヨタ、ホンダでも発覚、止まらぬ認証不正の連鎖 ルール破りは論外だが制度の見直しは必要

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ある自動車メーカー幹部は「結局、一部の会社ではなく、全部の会社が不正をやっていたということだ」とため息をつく。あるトヨタ元幹部は「当然出ると思っていた。隠し切れるものでもない」と話す。

制度の見直しに取り組む必要性

国交省は6月4日、道路運送車両法に基づきトヨタ本社に立ち入り検査に入った。関係者への聴取や書類の解析を通じて、不正の経緯や原因、悪質性を調査する。トヨタやマツダでは生産中の車両で不正が確認されており、結果によっては型式指定の取り消しなど重い処分が下る可能性もある。

国交省はダイハツに対し是正命令を発出、3車種の型式指定を取り消したことで生産できない状況になり販売店や部品メーカーに影響が出た。国交省幹部は「まだ何も言えない。実際に調査をしてからだ」と話す。

今回発覚した不正の中には認証制度より厳しい条件で試験を行っていたものも含まれている。だが、認証制度は日本の自動車が安全であると証明する根底のルール。それを勝手に破ることは許されない。必要なら業界を挙げて制度の見直しに取り組むのが筋だ。安全性や高品質を強みとしてきた日本車ブランドそのもののあり方が問われている。

横山 隼也 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

よこやま じゅんや / Junya Yokoyama

報道部で、トヨタ自動車やホンダなど自動車業界を担当。地方紙などを経て、2020年9月に東洋経済新報社入社。好きなものは、サッカー、サウナ、ビール(大手もクラフトも)。1991年生まれ。

この著者の記事一覧はこちら
秦 卓弥 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はた たくや / Takuya Hata

流通、石油、総合商社などの産業担当記者を経て、2016年から『週刊東洋経済』編集部。「ザ・商社 次の一手」、「中国VS.日本 50番勝負」などの大型特集を手掛ける。19年から『会社四季報 プロ500』副編集長。21年4月から再び『週刊東洋経済』編集部。アジア、マーケット、エネルギーに関心。

この著者の記事一覧はこちら
村松 魁理 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

むらまつ かいり / Kairi Muramatsu

自動車業界、工作機械・ロボット業界を担当。大学では金融工学を学ぶ。趣味は読書とランニング。パンクロックとバスケットボールが好き。東京都出身。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT