トヨタ、ホンダでも発覚、止まらぬ認証不正の連鎖 ルール破りは論外だが制度の見直しは必要
ある自動車メーカー幹部は「結局、一部の会社ではなく、全部の会社が不正をやっていたということだ」とため息をつく。あるトヨタ元幹部は「当然出ると思っていた。隠し切れるものでもない」と話す。
制度の見直しに取り組む必要性
国交省は6月4日、道路運送車両法に基づきトヨタ本社に立ち入り検査に入った。関係者への聴取や書類の解析を通じて、不正の経緯や原因、悪質性を調査する。トヨタやマツダでは生産中の車両で不正が確認されており、結果によっては型式指定の取り消しなど重い処分が下る可能性もある。
国交省はダイハツに対し是正命令を発出、3車種の型式指定を取り消したことで生産できない状況になり販売店や部品メーカーに影響が出た。国交省幹部は「まだ何も言えない。実際に調査をしてからだ」と話す。
今回発覚した不正の中には認証制度より厳しい条件で試験を行っていたものも含まれている。だが、認証制度は日本の自動車が安全であると証明する根底のルール。それを勝手に破ることは許されない。必要なら業界を挙げて制度の見直しに取り組むのが筋だ。安全性や高品質を強みとしてきた日本車ブランドそのもののあり方が問われている。
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