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専門家が見るトヨタグループ不正の原因と対策② 「ダイハツ報告書にはトヨタへの忖度がある」

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識者インタビューの後編をお届けする。

芝浦工業大学元教授 安岡孝司氏
安岡孝司(やすおか・たかし)/芝浦工業大学元教授。1985年みずほ情報総研入社。金融技術開発部長などを経て、2009年から19年芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科教授(撮影:尾形文繁)

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今期の純利益計画は過去最高の4.5兆円と絶好調のトヨタ自動車。だが、競争力の源泉であるグループ各社で不正が相次いでいる。試練を乗り越え成長を持続できるのか。『週刊東洋経済』3月23日号の第1特集は「絶頂トヨタの試練」だ。

※識者インタビューの前編はこちら

ダイハツが委員会を自ら設置した

インタビュー/芝浦工業大学元教授 安岡孝司

週刊東洋経済 2024年3/23号(絶頂トヨタの試練)[雑誌]
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非上場子会社が不正を犯した場合、調査委員会は上場親会社が設置する。これが通例だ。ところがダイハツ工業の不正では、上場親会社のトヨタ自動車ではなく、100%子会社のダイハツが委員会を自ら設置した。

複数車種が型式指定を取り消されるほどの大事件なのに、なぜダイハツが委員会をつくったのか。なぜそれを親会社のトヨタは認めたのか。トヨタのグループガバナンスの問題にまで踏み込んでほしくなかったからだろうか。

ダイハツの調査報告書には、他社の報告書で見られるような、ガバナンスに関する提言が存在しない。トヨタに対する忖度(そんたく)を感じる。

調査委員会によるダイハツへの忖度もある。

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