アスクル、実は「個人用通販」も順調だった 主力のオフィス用品も好調、V字回復に

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2014年5月期に大幅な下方修正を余儀なくさせた物流センター新設に伴う混乱も、完全に収束した。効率化を図るために導入したはずのオペレーションが、人員の入れ替えでベテランが少なくなったこともあり、逆に導線の乱れなどを呼び込んでしまった。これにより人件費のみならず、配送回数が増え、配送費もかさんだ。

だが、この問題は無事に克服。例年は、たとえばゴールデンウィーク前の繁忙期には総務部や財務・広報など 管理部門も倉庫業務に引っ張り出され、休日返上も珍しくなかった。それが今年の3、4月は、召集がかかるかもしれないというお触れさえなく、結局社員が応援に借り出されることはなかったという。つまり、それだけ倉庫作業の生産性が向上した証しでもある。

 ロハコの黒字はまだ先

2016年5月期は、この勢いを駆ってアスクル全体で売上高3045億円(前期比10.1%増)と、初の3000億円台乗せを目指す。ただ、営業利益は先行投資費用がかさみ、同16.8%増とかなり抑制される見通しだ。

「物流施設は秋口から年末にかけては、(いまある施設で)クリアできる。だが、来年春には厳しくなりそう」と、吉田仁・BtoBカンパニーCOOは分析する。急拡大に伴って東京、大阪の倉庫が早くも手狭になってくることに加え、首都圏での配送スピードの向上という課題を解決する必要もある。このため2016年初の稼働をめざし、首都圏の物流をサポートする横浜、西日本を補完する福岡の両物流センターを移転し、拡張する。

1997年から社長を務め、アスクルを率いる岩田彰一郎社長(2013年撮影:尾形文繁)

ロハコの認知度向上もさらに推し進める。テレビCMなど、販促費を6億円上乗せし、今年度も個人用通販事業は32億円の赤字になる見通しだ。岩田彰一郎社長は「(今年度に)なにがなんでも黒字にしなければならないとは思っていない」と、長期的視点での成長を重視する。

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