その様子を撮影していたカメラマンがあとからいうには『シェフたちが神谷さんのところから動かないから、他のところが撮影できなくてどうしようかと思いました』って(笑)」
シェフ3人は帰国日の朝ごはんに、「もう一度、神谷さんの、あのおにぎりを食べたい」と所望し、神谷さんは急遽、シェフたちにおにぎりをにぎったという。
「『湯気がごちそう』という私の思いをしっかりと受け止めて感動してくださいました。『今度はぜひスペインに来てほしい』といってムガリッツオリジナルのエプロンをプレゼントしてくれて、とてもうれしかったですね」
炊きたてのおにぎりのおいしさは国境を越えて伝わるようだ。
外国人に人気の日本の食べ物と言えば「寿司」「ラーメン」「すき焼き」などが定番となっているが、今後は「おにぎり」が注目株として浮上するかもしれない。
「どこにでもある炊飯器、どこにでもあるお米」で作る
食べる誰もが感動する神谷さんの「おにぎり」。
さぞや特別な炊き方、プレミアムな米で作られていると思いきや、聞いてびっくり「どこででも手に入る炊飯器」と「どこででも手に入るお米(銘柄)」で作るという。
取材時に試食のためににぎってくれたおにぎりのお米は、なんと「途中のコンビニで買ってきたもの」だという。
「選ぶも何も、これ1種類しか売っていませんでした(笑)」
それを持参の炊飯器で炊く。
「炊飯器はいくつか持っていますが、この炊飯器は家電量販店で8000円ぐらいで買った3合炊きのものです。
うちの炊飯器たちは私よりも旅をしています。各地で開催されるイベントがあるたびにスーツケースに入れられたり、宅配便でいろんなところに送られたりしているから、側面なんかもうへこんだりしています。海外にも炊飯器を持って行きますよ。
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