東大名誉教授が教える「物価上昇」続く根本原因 よいインフレ・悪いインフレの決定的な違い
なぜならお弁当はたくさんあるのに、買いたい人がいないためです。このとき、あなたがお店の責任者だったらどうしますか。
生徒 値段を下げてでも、お弁当を売り切りたいです。
そうですよね。もし廃棄になってしまえば、売上を増やすことができず、売れ残り分だけ損失が出てしまいます。このように欲しいと思う量よりも実際に出回っている量が多ければ、モノの価格は下がります。
これを一般化すると、次のように説明できます。
「供給」が「需要」を上回る......モノの価格は下がる
欲しいと思う量が実際に出回っている量よりも多ければ、モノの価格は上がる。
一方で、欲しいと思う量が実際に出回っている量よりも少なければ、モノの価格は下がる。
これが基本です。モノの価格は需要と供給の関係性で決まります。基本をしっかりと頭に入れた上で、インフレとバブルについて理解していきましょう。
インフレでは需要が供給を上回っている
インフレ(インフレーション)は、私たちが普段購入している日用品やサービスの価格がどんどん上がる現象です。後述するように、私たちの生活に大きく影響を及ぼします。
では、質問です。モノやサービスの値段がどんどん上がっているとき、需要と供給の関係はどのようになっているか、説明できますか?
生徒 モノの値段が上がっているということは、需要が供給を上回っている状態だと思います。
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