中国自動車大手、独自開発「HV技術」を外資に供与 上海汽車集団、VWやGMとの共同開発車に搭載へ

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上海汽車の新型HVシステムの発表に先立つ4月17日、VW中国法人のラルフ・ブランドステッターCEO(最高経営責任者)は財新を含む複数メディアの取材に応じた際、次のように述べた。

「VWは(合弁パートナーの)上汽集団および第一汽車集団とPHVの共同開発に合意した。わが社は中国の合弁パートナーとともに、現地化のレベルを高めたPHVの設計や生産に関する新たな可能性を探っていく」

VWは中国の合弁会社で現地開発するPHVやEREVに、上汽集団の新型HVシステムを搭載するとみられる。写真は上汽集団の独自ブランドPHV「栄威D5 XDMH」(同社ウェブサイトより)

また、VWと上汽集団の合弁会社である上汽VWの賈健旭(か・けんきょく)・総経理(社長に相当)は4月23日、メディアの取材に対して「EV用のプラットフォーム(車台)をベースに、PHVとEREVを開発する計画だ。製造コストはエンジン車と同水準(の低さ)を目指している」と述べていた。

独自ブランドHVも輸出へ

上汽VWが開発するPHVとEREVは、上汽集団が今回発表したDMHスーパー・ハイブリッド・システムをもとに設計される可能性が濃厚だ。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

それだけではない。上汽集団は近い将来、DMHスーパー・ハイブリッド・システムを搭載した自社ブランドHVをヨーロッパ市場に輸出する。その先兵となるのが、傘下の「MG」ブランドの新型コンパクトカー「MG3 Hybrid+」だ。

「このモデルは(新型HVシステムの搭載により)走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量を100g未満に抑えられる」。上汽集団の創新研究開発総院の副院長を務める仇傑氏はそう述べ、環境保護への意識が高いヨーロッパ市場での成功に自信を示した。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は5月11日

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