中国造船大手、カタールから「大型LNG船」18隻受注 総額8600億円超、韓国勢の寡占分野で追い上げ

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韓国の造船会社の独壇場だったLNGタンカーでも、中国勢が存在感を高めている。写真は滬東中華造船が建造した大型LNGタンカー(同社ウェブサイトより)

中国の国有造船最大手の中国船舶集団(CSSC)は4月29日、カタールの国営エネルギー企業のカタールエナジーから、タンク総容量27万1000立方メートルの大型LNG(液化天然ガス)タンカー18隻の建造を受注した。

財新の取材によれば、これらのLNGタンカーの受注価格は1隻当たり約3億800万ドル(約482億5343万円)。18隻の総額は約55億ドル(約8617億円)に上り、一度の受注額としては世界の造船業界で過去最大だ。

タンク容量を6割拡大

今回受注した大型LNGタンカーの設計と建造は、CSSC傘下の滬東中華造船が担当する。その船体は長さ344メートル、幅53.6メートルと世界最大級で、輸送能力は現在の大型LNGタンカーの主流(タンク総容量17万4000立方メートル)を6割近くも上回る。

滬東中華造船は、韓国造船大手STXグループの子会社のSTXヨーロッパ(旧アーカーヤーズ)から技術支援を受け、中国で初めてLNGタンカー建造に参入した造船会社だ。これまでに34隻の大型LNGタンカーを顧客に引き渡した実績を持ち、現在建造中および建造待ちの大型LNGタンカーは今回受注した18隻を含めて合計58隻となった。

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