日産、中国事業の「失地回復」目指し現地化を加速 2026年度までに新開発のEVやPHVを8車種投入

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「日産は中国市場の事業モデルの転換を全力で進めなければならない。中国の変化のスピードについていくのは大変なチャレンジだ。また、厳しい価格競争もまだまだ続くだろう」。日産の社長兼CEO(最高経営責任者)を務める内田誠氏は4月25日、北京モーターショーでのプレス発表会でそう述べた。

日産の内田誠社長は、中国事業の現地化徹底に不退転の決意で臨む。写真は北京モーターショーのプレス発表会の壇上に立つ内田氏(日産の中国事業統括会社のウェブサイトより)

日産は北京モーターショーで「中国で、中国のために」というスローガンを打ち出し、他の多数の外資系自動車メーカーと同様、中国市場のニーズに対応するために研究開発の現地化を加速すると宣言した。中国企業が先行するクルマのスマート化などの領域では、中国のサプライヤーとの協業を強化し、日産車の競争力を高めていくとしている。

「消費者ニーズが大きく変化」

例えば、日産の中国事業の統括会社である日産中国投資は、中国のネットサービス大手の百度(バイドゥ)とAI(人工知能)やスマートカーの領域における提携の覚書を交わした。今後、具体的な協業についてのフィージビリティスタディを進めていくという。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「中国の消費者ニーズは非常に大きく変化した。消費者は自動車メーカーに対して、(個々のユーザー向けに)カスタマイズされたドライブ体験の提供を期待している。単にクルマとしての機能が優れているだけでは不十分だ」

内田社長はそう述べ、中国事業の徹底した現地化を進める姿勢を示した。

なお、日産は現地化により強化する中国の研究開発能力を、中国市場だけでなく海外市場にも振り向ける考えだ。2025年から東風日産による輸出を本格化させる計画で、第1段階として年間10万台を目標にしている。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は4月26日

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