「当時も、現在の『自己啓発等休業制度』と同様の制度があったので、利用させていただくことにしました。受験は勤務しながら受けたのですが、大学院に行っている間は仕事をしないで、勉強をさせてもらいました。横浜国立大学大学院の試験では、大学院における研究に必要な英語力が問われたのですが、3浪して勉強したのがとても役立ちましたね。あの勉強をしないと受かっていないと思います。
横浜国立大学の院に入ってからは、とてもきびしい環境だったのでついていくのが本当に大変でしたが、集中して研究活動をする期間を2年与えてもらったので、大学時代と同じく、大学院も絶対留年しないようにしようと思い、必死に勉強して留年せずに修了できました。親族に大卒者がそんなにいない環境から、アカデミックな環境に行けたことが、私の財産です」
横浜国立大学の大学院を修了した後は省庁に戻り、現在も国家公務員として勤務を続けるKenjiさん。彼は最後に自身の勉強経験・浪人経験を振り返って、こう語ってくれました。
過去のすごい先人たちと同じ山に登る喜び
「クライマーズ・ハイという言葉がありますが、最初は苦しかったはずの勉強が、次第に楽しくなってきたので、続けられたのだと思います。大学入試にせよ、大学院入試にせよ、それを乗り越えて、人生を勝ち取った人が大勢いらっしゃいますが、私も過去に試験を突破したすごい人たちと同じ山に登っていく喜びが、自分を奮い立たせてくれました。一生懸命勉強して、働いてきて50代を迎えましたが、退職してからは、今までの分ものんびりしようと思っています」
先人が辿ってきた山を目指し、母校初の国家一種 (行政職)合格という頂に到達し、「社会の発展と人々の幸福のために働くことを目指して勉強してきた」と語るKenjiさん。努力して勝ち取ってきた功績と、その不屈の精神は、次世代の受験生、特に浪人生たちにも語り継がれ、受け継がれていくのだと思いました。
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