スズキ社長交代、「もう独裁の規模を超えた」 父の修会長とは違う路線を歩む俊宏新社長
一方、俊宏新社長は「中小企業のオヤジに依存して来た体制から脱却するには1人の力ではできない」と認めたうえで、こう続けた。
「社員一人一人がお客様の立場で自主的に行動する環境づくりに力を入れて行く。チームスズキで活動できるよう努力していきたい」。
過去に「死ぬまで引退しない」と発言したこともある修会長。しかし、大きすぎる自身の存在感の弊害も感じていた、という発言が次々飛び出した。
大規模リコールも決断を後押しした
「もうスズキの企業規模からすると、ワンマンだとか独裁の規模を超えている。それは私も理解している」
「私は怒って叱咤激励するタイプ。時代は変わった。怒ってはダメ。『褒めて育てる』にいつかは変わらないと、と思っていたので、ちょうど踏ん切りがついていいのかな」
「今までは一方通行。経験が不足している部下とのハンディがあった。新社長で時代は変わり、言いたいことを言える雰囲気になる」
スズキは4月、187万台にも達する大規模リコールを発表したが、それも若返りの決断を後押しした。「品質問題でも、縦割り組織の中で、となりの工程が分断されていた。開発段階から生産、販売、アフターサービスまで、横断的に横串を刺すことに欠けていたゆえに起きた。若い連中が反省しながら欠点を直していくことが前進する前提じゃないか」
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