天井知らずのマンション価格、その理由とは—— 誰が、何のために買っているのか?その実情は
お金持ちのもう1つの属性が、ストックを保有する「資産持ち」です。この種の人たちに会社の創業者が多いことはご存じでしょう。
一口にストック富裕層と言っても、金融資産を多く所有する富裕層と、不動産を多く所有する富裕層があります。前者は金融資産を運用して収益を膨らます、つまりお金に働いてもらってお金を増やす投資行動が必要になりますし、後者は不動産を貸すことや売買を繰り返すことで収益を上げていくことが求められます。
相続の問題も見逃してはなりません。大量相続時代を迎えて、世田谷区、杉並区、中野区、大田区などにある瀟洒(しょうしゃ)な住宅街では喫緊の課題です。今、これらのエリアに住む世帯主の多くに、相続が発生しつつあるのです。戦後、高度成長期に東京に来て一定の資産を形成した人たちが、人生からの退場を始めているからです。
日本ではこれからも大量の富裕層が誕生することになります。相続した富裕層2世は金融資産や不動産を運用・活用して膨らませ、それを子供に相続させます。そうした富裕層3世も次々と登場し始めているのです。
地方のタワマンは誰が買っているのか?
日本各地にタワマンが続々と建てられています。増え続ける地方タワマンの買い手は誰なのでしょうか。
販売業者によれば、地方タワマンの購入層は主に3つの客層があるそうです。
第1は、地元の高齢者層です。高齢化が進む地方都市では、郊外の住宅地から都市中心部に人口が回帰する現象が起こっています。これは「コンパクト化現象」と呼ばれるもので、現役の時に郊外に戸建ての家を買い求めた層が、高齢になって車の運転が不自由になり、交通利便性の高い中心部で、管理の楽なマンションに積極的に居を移しているのです。
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