打倒テスラのベンチャーが挑む、エヌビディアの先 車載AI半導体の開発競争が活況、トヨタも参戦

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エヌビディアを凌駕する性能の半導体を開発することが可能なのか。柏谷氏は「エヌビディア製品は多くのユーザーが使えるように設計が汎用的だが、われわれは自分たちのAIモデルだけが動けばいい。専用品にすればスピードは格段に上がる」と意気込む。

チューリングは独自半導体を開発中、2028年に量産開始を目指している(記者撮影)

2026年から試作品としてテストチップを造りはじめ、2028年には量産を始めるスケジュールで開発に取り組むという。

もちろん、自動車向けに独自半導体の開発を進めるのはチューリングだけではない。完全自動運転に限らずADAS(先進運転支援システム)の性能が向上するにつれ、高性能な半導体の必要性は増す一方だ。

前述のように求められる性能はデータセンターのものとは大きく異なる。そのため業界全体で専用半導体のニーズが高まっているのだ。

大手企業も続々参入

世界中でこうした動きが広まっていることがわかる象徴的なケースが、国内の半導体メーカー・ソシオネクストの動向だ。同社は半導体の設計・開発に特化するファブレスメーカー。顧客から発注を受けて造る完全オーダーメイド品に特化したビジネスを行っている。「独自の半導体を開発したいが、社内にそのノウハウがない」という企業が顧客だ。

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