「アジアのベストレストラン」1・2位に日本の快挙 評価には「料理以外」の要素も大きく関わる
英国の雑誌会社が2002年に始めた「世界のベストレストラン50」は、開始当初こそ欧米のレストランに偏っていた(2004年時点で50軒のうち英国13軒、フランス13軒、アメリカ9軒)。
だが世界中のレストランから順位をつけて発表するというシステムは、SNSが隆盛となった時代背景もあり急速に注目を集め始めた。
日本でも何度か期間限定店舗を営業したデンマークのレストラン「ノーマ」も、世界中に広く名前が知られるようになったきっかけは、このランキングで世界1位になったことだった。
国際的に同じ評価基準でレストランを評価づける媒体にはミシュランガイドやゴ・エ・ミヨなどがある。
しかし、これらは地域ごとに発表される「その地域の中での」ガイドであり、世界を横断してレストランを評価するシステムが生まれたのは、ベストレストラン50が初めてと言っていい。
日本のワンツーフィニッシュは11年ぶり
今回、アジア50軒に選ばれた9軒の日本のレストランをご紹介したい。
「フォーシーズンズホテル東京 丸の内」のダイニング。
シェフは1987年生まれ、英国出身のダニエル・カルバート氏。2021年に現職に就任。
前任地の香港「ベロン」では、「アジアのベストレストラン50」4位の実績がある(2020年)。
2023年「世界のベストレストラン50」37位。
シェフ川手寛康(かわて・ひろやす)氏は1978年生まれ。
「カンテサンス」副料理長を経て、2009年「フロリレージュ」開業。
日本の食材・生産者に焦点を当て、経産牛を用いるなどの社会的メッセージを料理に込める。
2023年「世界のベストレストラン50」27位。
料理長の長谷川在佑(はせがわ・ざいゆう)氏は1978年生まれ。
29歳で神保町に「傳」開業。日本の家庭料理に範を取りながら、紙箱に入った鶏のから揚げ「傳タッキー」など楽しさと驚きを感じさせるもてなしで人気を得ている。
2023年「世界のベストレストラン50」21位。
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