土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線は、高知県の鉄道では唯一県の東側を走るローカル線だ。もともとは阿佐西線という名で計画され、ゆくゆくは室戸岬を大回りして徳島県南端の現・阿佐海岸鉄道阿佐東線と結ばれる予定だった。夢と潰えた計画の一部が、第三セクターによって継承されて2002年に開業している。着工から実に37年もの歳月を経た、地域の人々にとっては悲願の鉄道であった。
ごめん・なはり線のターミナルは土讃線と接続する後免駅。ただし、後免駅停まりの列車はわずかで、ほとんどは高知駅まで乗り入れる。沿線は総じて太平洋沿いの田園地帯。途中、安芸市内には阪神タイガースのキャンプ地にもなっている安芸市営球場の脇を通る。この縁から、阪神タイガースラッピングの車両が運転されている。
全線開業が遅かった
と、高知県の鉄道はこれが大部分である。そして特徴的なのは、これらがすべて完成したのは戦後になってから、ということだ。第三セクターの土佐くろしお鉄道などは平成以降の完成であり、予土線にしても全線開業は1974年だ。土讃線が全線開通したのも1951年である。
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