韓国総選挙「タマネギ男」政党の人気がなぜ高いのか 「法難」訴え曺国元法相の新政党が選挙戦の目玉に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

最後に曺国氏の「祖国革新党」に戻ると、党のシンボルカラーは青。これは「共に民主党」が青なので、そこと連帯する党としては自然なのだが、よく見ると、左から青、水色、やや濃い青の3つに分かれている。

「祖国革新党」の青が意味するもの

左の青は進歩(革新派)の岩盤支持地域である韓国南西部・全羅道の海を、真ん中の水色は北朝鮮と中国の国境にそびえる白頭山(中国名は長白山)の頂上付近にあるカルデラ湖「天池」を、それぞれ象徴しているのだという。そして、右の濃い青。竹島(韓国名は独島)の海だそうだ。

祖国革新党のイメージカラー(写真・同党ホームページより)

韓国の進歩派陣営は全体として北朝鮮に融和的であり日本に強硬なスタンスなのだが、この「祖国革新党」の3つの青からは、曺国氏がとりわけ先鋭的なことが窺える。

尹大統領の弾劾となると「さすがに根拠がない」と否定的に見る向きが強いものの、今回の選挙で野党が大勝して曺国氏の存在感がさらに高まれば、徴用工訴訟の問題で日本に譲歩した尹大統領の姿勢への批判が改めて燃え盛ることも予想される。

池畑 修平 ジャーナリスト、一般財団法人アジア・ユーラシア総合研究所理事

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いけはた しゅうへい / Shuhei Ikehata

1969年大阪府生まれ。1992年に東京外国語大学を卒業後、NHK入局。高松放送局、ジュネーブ支局長、中国総局(北京)、ソウル支局長、BS1「国際報道」キャスター、解説主幹などを務めた。著書に『韓国 内なる分断―葛藤する政治、疲弊する国民』がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事