販売台数は減少「テスラ」に何が起きているのか ライバル各社は軒並み増やしているのに…

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インターネットで自動車を販売し、ショールームをあまり持っていないテスラは、サービスの悪さについて苦情の対象となることが多い。このことは、広範なディーラー網を持ち、EVの生産を増やしているフォード・モーターやゼネラル・モーターズ(GM)といった既存の自動車メーカーに追い風となるだろう。

リベラル層の反感を買う発言

テスラはこうした課題にどう対処していいか途方に暮れているように見える。当初の成功を維持する新型モデルの投入で後手に回っているだけでなく、マスクも上の空になっている様子だ。

自身がオーナーとなり頻繁に投稿を行っているソーシャルメディア・プラットフォームの「X(旧ツイッター)」でマスクは2日、テスラの販売減にコメントしなかった。

反対にマスクは、「ウォーク」(社会正義に目覚めているやから)だと彼が非難するウォルト・ディズニーの幹部たちに対し暴言を投げつけていた。こうした発言によってマスクは保守派のヒーローとなったが、EVを購入する可能性がより高いリベラル層をテスラから遠ざけている可能性がある。

テスラが発表した第1四半期(1〜3月)の納入台数は世界で38万7000台と、前年同期の42万3000台から8.5%の減少になった。同社の四半期販売台数が前年同期を下回るのは、2020年のパンデミック初期に小幅な減少を記録して以来初めてだ。ウォール街のアナリストたちは第1四半期の販売台数は小幅に増加すると見込んでいたが、実績はそうした予想を大幅に下回った。

「テスラは立ち止まってはいられない。中国のEVはすでにヨーロッパで足場を築きつつあるし、アメリカへの進出がいつまで禁止されるかも不透明だ」。バトル・ロード・リサーチの代表、ベン・ローズは電子メールでそう述べた。

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