「必死に感情抑え」大谷選手会見を心理分析家解説 「え~」を多発、口を一文字にする表情の意味
しかし、ここで判断するのは早計です。人は、自身が疑惑の渦中にいたり、身近な人が犯罪に関わっていたりすれば、感情的になり得ます。言えることと言えないことがあれば、その判断に頭がいっぱいになることもあるでしょう。
そこで、本会見時において真実を話しているときの状態と比べる必要があります。真実を話しているものの、感情的になりえて、認知的負担を抱えうる場面との比較です。
確からしい発言時に生じる言動と比較すると…
冒頭から続く、疑惑が持ち上がったときの場面描写です。
「え~ま、まず、初めに言うと先週末、え~韓国ですね。え~僕の代理人に対してメディアの、え~方から、え~私が、え~僕の方にですね、え~違法のブックメーカーから、え~僕が、え~関与しているのではないかというスポーツバクチ、スポーツ賭博について、え~関与しているのではないかという打診が、連絡がありました。…略…え~まず初めに代理人には、え~一平さんは僕と話してわかったのは、え~一平さんにではなく、某友人の借金の肩代わりとして、え~支払ったというふうに、え~僕の代理人含めてみんなに話していました」
この発言が証拠に基づいて事実と判断されているわけではありませんが、メディアから大谷選手の代理人へ疑惑が伝えられたことはこれまでの報道から確からしく、友人の借金の肩代わりを水原氏がしたとみんなに話したということは、「みんな」に確認することで裏付けが可能な供述ですので、事実と仮定します。
この場面において、大谷選手から「え~」というパラ言語と口を一文字にする表情が散見され、認知的な負担を抱え、感情を抑制している様子が確認できます。これらは、疑惑を否定した冒頭の発言時とほぼ同様です。
真実を話しているときも疑惑を否定しているときも、ほぼ同様の感情ということです。したがって、大谷選手の声明は、真実の可能性のほうが高い、とこの会見時の言動から推測します。
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