日本は2国目「ウーバーロボット宅配」期待と不安 時速5.4kmで歩道を走行、人手不足の救世主か

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日本での導入にあたっては、三菱電機が2023年に改正された道路交通法に準拠した使用に改良。運用は三菱電機の関連会社メルコモビリティーソリューションズが担当する。ロボットには360度見渡せるカメラを搭載し、オペレーターが常時監視することで、緊急時に出動できるスタッフが待機して対応にあたる。

走行時は歩行者などを感知し、自動で停止や進路変更を行う。一方で信号などの交差点では、あらかじめ一時停止するように設定。交差点を渡るにはオペレーターの許可が必要だ。

将来的には建物内への配達も実施

配達で使われる自律型ロボットを開発したCartken社は、2019年にGoogleのエンジニアらによって設立されたスタートアップ企業。今回使用されるロボット「Mode lC」は、長さ71cm、幅46cm、高さ60cmの機体に、最大27L・20kgの荷物を積載できる。

将来的にはエレベーターなどと連携して、建物の上層部への配達も実施していくという。三菱電機開発本部先進応用開発センター長田中昭二氏は「ビルシステムと連携して、エレベーターを使用した建物内での縦移動もできるように開発している」と話す。

デリバリー需要はコロナ禍の2020年に需要が大きく拡大し、2023年は8603億円が見込まれる(NPDジャパン調べ)。これは2019年と比較して2倍近い水準であり、足元も拡大が続いている。

人手不足が深刻化する中、自律型ロボットは解決策の一助となるのか。デリバリーの普及で街中の配達自転車が増えたように、ロボット配送が街の新たな景色となる日も近いかもしれない。

金子 弘樹 東洋経済 記者

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かねこ ひろき / Hiroki Kaneko

横浜市出身で早稲田大学政治経済学部を卒業。2023年4月東洋経済新報社入社。現在は外食業界を担当。食品ロスや排出量取引など環境問題に関心。

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