ギリシャがデフォルトしたら、どうなるのか 投機筋のシナリオ通りに動くと、日本株は?
さて、日本株はどうなるか。われわれは欧米の小鬼(投機筋)たちに振り回されることなく、ここは冷静に対処していく場面だと考える。
今は、日本株が独自に下落する理由はない
先週末現在の日経平均株価の予想EPS(1株当たり利益)は1255円40銭で、これは過去最高の数値だ。
逆に、「裁定買い残」(先物売り、現物買いのポジションを組んだうえで、取引を解消していない現物買いの残高=将来の売り圧力になる)は2兆8000億円台(筆者推定)に低下している。この数字は今年2月上旬の水準で、日経平均は1万8000円だった。ちなみに、この時の日経平均EPSは1100円にすぎなかった。
日銀の買い余力、GPIFを除く公的ファンドにゆうちょ銀。良好な需給は変わらない。個人投資家の資金も潤沢で、しかもそこに、近年にない最高水準の、ボーナスと配当金(株主総会直後に配当金は支払われる。今週は株主総会のピークだ)が加わっている。
日本の個人金融資産は約1700兆円もあり、世界垂涎の的だ。それを狙って世界中の資産運用会社が続々と日本に進出して来ている。
国内だけを見る限りは、何も弱気になることはないと考える。東京証券取引所発表の主体別売買動向が表しているように、外国人の日本株買いはしばらく小休止状態だが、何も日本株を見限ったわけではない。
外国人投資家は、この「休憩時間」を利用して鋭意、企業訪問に励んでいる。これから個別株で攻めて来ることが十分に考えられるからだ。
その証拠に、「テーマ銘柄」の幹がだんだん太くなってきていると感じている。例えば、財政負担の少ない国家戦略である「インバウンド関連人気」等はなかなか衰えないではないか。
これからの相場は、「テーマ銘柄の循環物色」だと筆者は思っている。個々に動いていた銘柄が、テーマに集約されパワーアップして来ている。次にどんなテーマが買われるのか?循環物色の先回りの推理を大いに楽しもう。今週の日経平均予想レンジは、1万9900円~2万0400円とする。
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